中長期の事業目標について

  • 2020年 8月27日
  • キオクシアホールディングス株式会社

キオクシアホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:早坂 伸夫)は、事業の持続的な拡大と、将来に亘って「メモリ技術」で新しい時代を切り拓き、世界を変えていくことを目指すべく、中長期の事業目標を策定しました。

現在、世界中に広がるデジタル化によって日々生成されるデータの総量は急速に増加し続けており、今後も、クラウド、次世代通信規格「5G」、IoT、AI、自動運転の普及等に伴って世界におけるデータ量は2010年から2024年まで年平均29%で成長し、2024年には143ZB(注1)に達すると予想されています(出典:IDC “Worldwide Global Data Sphere Forecast, 2020–2024: The COVID-19 Data Bump and the Future of Data Growth, #US44797920, April 2020)。世界のデータ量の増加に伴いフラッシュメモリの需要も継続的に増加することが見込まれており、また、今までと同様にフラッシュメモリの技術革新による製造コストの低下及び記憶容量の拡大によって様々なアプリケーションへの採用と新しいマーケットの創出が期待されます。

グローバルにおけるフラッシュメモリの市場規模は、2005年の120億ドルから2020年には約5倍の560億ドルに拡大し、2024年には1,060億ドルに達することが予想されております(出典:Gartner, Inc.: NAND Flash Supply and Demand, Worldwide, 1Q19-4Q21, 2Q20 Update, June 2020(注2))。記憶容量(GB)ベースでも、2020年の476EBから2024年までに1,535EBまで拡大すること予想されており、年平均成長率34%の成長が見込まれております。(出典:Gartner, Inc.: NAND Flash Supply and Demand, Worldwide, 1Q19-4Q21, 2Q20 Update, June 2020(注2))高い成長率が期待されるフラッシュメモリ市場の中でも、SSD市場は特に高い成長性が期待されています。クラウドの普及に伴うデータセンター向けの需要や、サーバーのストレージ容量の増加に伴うエンタープライズ向けの需要が市場の拡大を牽引すると予想されており、Forward Insightsによれば、データセンター・エンタープライズ向けSSD市場の規模は、2015年から2019年まで金額ベースで年平均成長率12%の成長を実現したのに対し、2019年から2024年にかけては、5G、IoT、AI、自動運転の普及拡大等により、年平均成長率20%の成長が見込まれています(出典:Forward Insights:SSD Insight Q1/18”及びForward Insights “SSD Insight Q2/20)。また、スマートフォン向け市場規模も、主に5Gの普及拡大等による一台当たりのフラッシュメモリ搭載量の拡大により、2020年から2024年までに記憶容量(GB)ベースで年平均成長率28%(出典:Gartner, Inc.: NAND Flash Supply and Demand, Worldwide, 1Q19-4Q21, 2Q20 Update, June 2020(注2))の高い成長が見込まれています。

このような事業環境において、当社グループは、「『記憶』で世界をおもしろくする 『記憶』の可能性を追求し、新しい価値を創り出すことで、これまでにない体験や経験を生み出し、世界を変えていく」というミッションのもと、「『記憶』の技術をコアとして、一人ひとりの新たな未来を実現できる製品やサービス、仕組みを提供する」というビジョンを掲げ、以下の中長期の事業目標を以下のとおり策定しております。

過去実績

中長期事業目標

出荷量成長率
(記憶容量ベース)

30%台前半
(過去5年平均成長率)

フラッシュメモリ市場並
の成長率

SSD市場シェア

10%(注3)
(2019年)

17%以上
(中期目標)

Non-GAAP営業利益率(注4)

22%
(2018年3月期‐2020年3月期
3ヶ年平均)

25-30%
(フラッシュメモリ市場の周期的市況(注5)における平均)

設備投資
(対売上高比率)

34%
(2018年3月期‐2020年3月期
3ヶ年平均)

30%未満
(周期的市況における平均)

財務レバレッジ
(ネットデット/
Non-GAAP EBITDA)(注6)

3.8x
(2021年3月期第1四半期
直近12ヶ月ベース)

ネットキャッシュ

(注1)ZB(ゼタバイト)とは、10の21乗を指し、データの量やコンピュータの記憶装置の大きさを表す単位として使用されます。年平均29%の成長率はIDCのデータを基にキオクシアホールディングス株式会社で算出。
(注2)本書に記載するガートナー・レポート (以下「ガートナー・レポート」) は、ガートナーシンジケート・サブスクリプション・サービスの一部としてガートナーが発行したリサーチ・オピニオンまたは見解を表すものであり、事実を述べているものではありません。ガートナー・レポートの内容はいずれも、そのレポートが公開された当時の内容であり、本資料が公開された日の内容ではありません。また、ガートナー・レポートに記載されている見解は予告なく変更されることがあります。
(注3)出典:Forward Insights: SSD Supplier Status 2019
(注4)Non-GAAP営業利益は、営業利益にPPA影響額及び停電影響額を加算したものです。
(注5)フラッシュメモリ市場の周期的市況とは、同市場における需給バランスの、通常3-5年における周期的な変動を意味します。
(注6)ネットデットとは有利子負債(借入金、リース負債及び優先株式)から現金及び現金同等物を引いた数値。Non-GAAP EBITDAとはPPA影響額及び停電影響額調整後の数値。

上記の表中の数値はいずれも適用ある会計基準に基づいて作成された当社の連結財務諸表上の数値ではなく、当社の独立監査人による監査の対象となっておりません。

なお、上記の中長期事業目標は、将来の市場動向(想定されるフラッシュメモリ市場の需要成長に見合う出荷量成長率(記憶容量ベース)を維持すること、2020年3月期以降のフラッシュメモリ製品の平均売買価格の推移が中長期的に見て2015年3月期から2019年3月期において見られた傾向と同程度の下落傾向となること、及び当社グループが過去と同程度のギガバイト当たりのコストの削減を実現すること、並びに新型コロナウイルスの世界的蔓延のような予見困難な異常事象が発生しないことを含みます。)に関する一定の前提に基づき設定されたものであり、将来の特定の事業年度における財務報告上の数値に関する当社の見込み又は計画を示したものではなく、また、当社が上記の中長期事業目標を達成することを保証するものではありません。

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